限界の先まで攻めた経験がなければ、常識のハードルを超えることはできません。たとえば薄さ2.1mmのホイールリム厚で世界最高峰のレースを戦ってきたという事実。その事実を支える精度の高い鍛造製法と加工技術、そして製造工程。そのすべてを自社で行うという一貫したものづくりの体制。これらが有機的につながることで、限界を越える結果を導き出すことができるのです。
この極限を追求する意志は、市販ホイールの性能向上はもちろん、不良品出荷率を限りなく0にするという品質検査にも直結します。ファクトリーには、わずか0.0001mmの精度で検査できる3次元測定器を配備。リム厚から塗装厚、ネジの角度に至るまで、1本あたり2〜3時間をかけて抜き打ち検査を実施。レイズの名にふさわしい品質と強度を持つホイールをユーザーの元へと届けます。
レイズエンジニアリングでは、設計から製造まですべてを日本の自社内で行なっています。その最大の理由のひとつが、絶対の自信と責任をもって製品を送り出したいから。過酷な使用環境にも耐え、かつ安全にスポーツ走行も楽しめる強度の検証は、ユーザーと結ぶ固い約束です。揺るがぬ安全性を求めて、強度試験の検査機にも厳格な基準を設け、責任を全うするための性能を追求しています。
妥協なき品質管理の哲学は、ファクトリーにおける製造工程の中にも浸透しています。加工を終えたホイールは、熟練の職人が手作業で表面の細かな傷を取り除き、1本1本を丹念に磨き上げます。そして塗装の前には、文字通り手で触診して表面のなめらかさを確認。ここでの仕上げがそのまま製品の表面に表れるため、責任は重大です。さらに、3次元測定器で抜き取り検査を行い、高い精度で寸法誤差を検証。設計段階から出荷の直前まで、極限に挑む意志とノウハウがすべての製品に込められています。
日本のJWLやヨーロッパのTUVといった安全規格は、クリアすべき最低限の基準だとレイズエンジニアリングは考えます。だからこそ基準を遥かに上回る厳しい社内規格“JWL+R”を設定し、さらにその独自規格をスペック2にまで引き上げて実践しています。たとえば、実走行を想定した回転曲げ疲労検査では、JWL基準の2倍にあたる20万回転のテストを実施。一切の妥協を許さない姿勢だけが、顧客からの信頼を得る道だと信じています。